美術館めぐりの旅、先ずは大塚国際美術館から直島へ
コロナ禍からの解放! ようやく外の空気が吸える時が来た!
2年近く続いているコロナ禍生活ですが、ようやく感染者数も減り始めトラベル関係の広告が目に付くようになってきました。
今までの巣ごもり生活でたまったストレスから解放されたい気持ちと意気投合し、かねてから行きたいと思っていた瀬戸の海外へ美術館めぐりのツアーに参加しました。
二泊三日の芸術を楽しむ旅
今回の旅で特に気に入った点は、三日間とも目的地に着くとフリーで行動できることです。
気に入ったところをたっぷり見学し、好きなところで食べたい食事ができるって最高!!
一般のツアーでは、もっと見たい!と思ったところも、工場のベルトコンベアーに乗った製品のように、団体で移動せざるを得ませんから。
1日目:10月20日 大塚国際美術館(徳島県鳴門市)=世界初の陶版美術館
信州松本空港からFDAー233便で神戸空港~明石海峡大橋を渡って淡路島へ。
空の上は地上より快晴、雲海を見て非日常を実感
淡路SAフードコートで昼食を自由に取り、鳴門大橋を渡り「大塚国際美術館」へ。
このメニュー、海辺の観光地では定番みたいです。
長野県民にとってはうれしいメニュー。
鳴門大橋の上を走るバスの車窓から見れた「うずしお」
大塚国際美術館の建物は、ほとんどが山の中にあるため外観からは想像つかない中の広さに驚きでした。
大塚国際美術館玄関前には、26カ国の国旗がはためき、シンプルな平屋とも思える大塚国際美術館の建物外観。
玄関を入ってすぐ長いエスカレーターに乗ってB3へ。
入って目の前に現れたシスティーナホール(環境展示)は圧巻でした。
世界26カ国190余りの美術館が所蔵する西洋名画がを原寸大で1000点余り。
世界の名画を陶磁器に原寸大で複製されているため、本物の名画のように色あせたり劣化することなく、1000年、2000年経っても全く変化しないそうです。
写真撮影もOKでした。
大塚国際美術館の各階
入り口を入ると長いエスカレーターで地下3階。各階別・時代別に名画は展示されていました。
▶地下3階(B3):古代・中世 ・・・・・聖堂・礼拝堂関係の宗教的絵画が印象的。
▶地下2階(B2):ルネサンス・バロック ・・・ 「ヴィーナスの誕生」、「モナ・リザ」、「真珠の首飾りの少女」など馴染みのある名画
▶地下1階(B2):ルネサンス・バロック ・・・「落ち穂拾い」、「叫び」、7つのヒマワリ
あら!? もう一つヒマワリの絵が足りない!!
▶1階(1F):現代・テーマ展示
シャガールコーナー、ゲルニカ、レンブラントの自画像。屋外に庭園
▶2階(2F):現代・テーマ展示
教科書に載っていた見覚えのある名画や好きな名画のごく一部
大塚国際美術館(徳島県)から高松自動車道を通って1日目の宿、ホテルリブマックス高松駅前へ。
2日目:10月21日 ①高松城址・玉藻公園 ②直島
①高松城址・玉藻公園(香川県高松市玉藻町)
まだ辺りが薄暗い朝5時50分にホテルを出て、バスで近くの高松城址・玉藻公園へ向かう。通常の開門時間ではないのでAM6:00に西門を開けていただく。
行はまだ辺りは薄暗く、向かう道中は閑散としていましたが、帰るころには通勤する人が目立っていました。
朝食をホテルに戻って食べ、7:50分にタクシーで高松港のフェリー乗り場に向かう。
高松城は瀬戸内海に面して築城された海城で、日本三大水城(高松城・今治城・中津城)の一つで、瀬戸内海の海水を外堀、中堀、内堀に引き込んでいる。
歴史ある城跡風景のすぐ後ろに、現代の高層建物がそびえ立っているのが対照的だった。
②直島(香川県香川郡直島町)
⑴高松港発9:05の高速船で直島の玄関口である宮浦港へ向かう。
高速船に乗れないツアーバスは一足早くホテルを出てフェリー乗り場へ。フェリーは予約無しのため、乗れないと困るので早く行って乗船待ちをする。
⑵宮浦港9:35着。
宮浦港のフェリーターミナル内の観光案内所で、「地中美術館」の予約券(ネットで購入済み2100円)を提示して直島周遊パスポート(2500円)を購入する(各美術館などで受け付けの手間も省け、全部回れば1170円安くなる)。
ここからは自由行動で行きたいところに、町営バス(1回100円)、シャトルバス(無料)、レンタルサイクル(有料、電動もあり)を利用したり、徒歩だったりして目的地に向かう。
草間彌生さんの「赤かぼちゃ」は宮浦港のシンボル。南瓜の中に人が入れます。
もう一つの草間彌生さんの黄色「南瓜」は、ベネッセハウスミュージアム近くの海岸突提の先端部分に設置されていましたが、台風9号で流されてしまいありませんでした。
台風で流された黄色「南瓜の復元記事が2022年10月5日朝刊に載っていました。
ベネッセハウスミュージアム
瀬戸内海を背にやや急な坂道を上ったところに、ベネッセハウスミュージアムの入り口がある。
「建築・自然・アート」をコンセプト。
建物内を歩くコースも個性的。
地中美術館
空から見た地中美術館
この美術館は当日直接行っても定員に空きがないと入館できないとのことで、あらかじめネットで希望の時間を予約(AM11:45)して、
そのチケットを印刷して(スマホ提示でもOKですが、電池切れの心配もありなので印刷)持参。
地中美術館の中に、瀬戸内海の風景が一望できる「地中カフェ」があるので、そこで昼食を取る時間に合わせ、たどり着くまでの「つつじ荘」までの町営バスと、そこから乗り継ぐシャトルバスの時刻をかんがみて予定を組む。予約時間の20分前後の差は許されるようだが、到着時間には神経を使う。
地球美術館の受付場所と美術館は別の建物で、美術館入り口までは脇のお洒落な小路を数分上って行く。
池の周りの自然な樹木は、まるで西洋絵画(コローの名画)に出てくるような雰囲気があり魅力的。
瀬戸内海の風景を一望できる「地中カフェ」で軽食。フード780円以上の注文で「せとぽん」1杯が無料サービスあり。
目的の「オリーブ牛のステーキピラフ」は売れきれ!で「ベジタブルプレート」に。
「せとぽん」はすっきりドリンクかと思ったら、かなりの甘さに閉口した。
リ・ウファン美術館
シャトルバスを降りて瀬戸内海側に坂を下って行く。この坂も美術館へのアプローチ坂。
このコンクリート壁の「季禹煥美術館」の文字も、「地中美術館」と同じでよく見ないと見落としてしまう。
坂を下って真正面に現れたモニュメント。
石の「点」と棒状の「線」
瀬戸内海を背に、広い空間にモニュメントが置かれている。
瀬戸内海の水面もキラキラと輝くやわらかな秋の日差しの中、屋外の大きな無機質の芸術作品が生きて見える。
屋外の作品を見て美術館の中へ。ここも撮影禁止。
中は個性的な部屋など、ただ名画を展示する美術館とは違っていた。
ここで時間をオーバーしてしまい、予定したシャトルバスに2分遅れてしまう。
次のバスを待つ間に、散策がてら次のバス停まで歩く。
島の道はのどかでほとんど車は通らない。木々の間からのぞく瀬戸うちの海をながめながらゆるやかな道を下って行く。
島は海岸近く以外は、勾配の差こそあれほとんどが坂道である。
直島に来る前は、天気が良ければレンタルサイクル(電動)もいいかな、と思っていたが、とても無理!と実感する。
集合は15:40、宮浦港近くのバス駐車場
シャトルバス、町営バスを乗り継いで集合場所近くのフェリーターミナルへ。
宮浦港にあるフェリーターミナルは、直島のエントランスホール。観光案内所やカフェ、島の特産品販売店がある。
集合時間まで、お土産を見るが、ほとんど売れきれ状態。
お土産は最終日の倉敷美観地区で買うこととする。
宮浦港:16:02発のフェリーで宇野港:16:22着 ⇒ 宿泊のホテル1-2-3倉敷へ。
3日目:10月22日 大原美術館をはじめとする倉敷美観区
大原美術館は、日本で初の西洋美術館。今日のメインはこの美術館。
大原美術館(1500円)は門を入ってすぐに建物で遠くから出ないと建物全景が撮れない。
倉敷美観区
地元大原氏の支援のもと、倉敷美観区は整備されたとのこと。
穏やかに流れる「倉敷川」に住む2羽の白鳥が出迎えてくれた(今橋近く)
白鳥にひなが生まれても、ヒナは他に引き取られ、
この倉敷川の白鳥定数は二匹と決まっている、と添乗員さん。
出会った結婚式カップルと舟に乗ってる花嫁さん。
日本風建物やお洒落な洋館、和洋折衷の街並み。
倉敷美観地区の観光案内図を片手に、民芸館、考古館など見るところは盛沢山。
美観区ということで名所がコンパクトに連なってはいるが、予定の3時間半の時間内ではとてもまわりきれない。
美しい街並みをゆっくり散策したりで、入れたところは「倉敷考古館」(500円)と「倉敷民芸館」(1000円)。
途中、くらしき宵待ちガーデンでマスカットのソフトクリームを買い、食べ歩き。
お土産を買う時間、バスのところまで行く時間、時間ありそうで足りない。
12時20分の集合時間までにササッ!とお土産を買いバスの待つ集合場所へ。
倉敷美観区からはひたすら高速に乗って長野へ向かう
帰路はバス旅。SAで昼食・夕食を取ったり、トイレ休憩したり、疲れていたせいか8時間弱の時間も長く感じない。
最後に
いろいろなジャンルの芸術作品との出会いは、コロナ禍で単調な生活に少し疲れた心身をおおいに癒してくれました。
また、海なし県で山ばかり毎日目にしている自分にとっては、海、瀬戸内海の海と共に美術館めぐりをできたことも大きな喜びでした。
(山は山で四季の表情を感じることができる日常も幸せではありますが・・・)
今回の美術館巡りの旅、どの美術館も足が健脚でなければ楽しめないところばかりでした。
3日間、外を歩いたり館内を歩いたり、頑張って歩いてくれた足に感謝です。
今回の二泊三日の旅のルートです。
(行は松本空港から神戸空港まで空の便で、帰りは高速バスでの旅)