大人の休日倶楽部パスの旅 2日目~3日目
2日目 太平洋岸の女川から東北一番上の青森を目指す
ローカル線はとてものどか
「一ノ関」へ向かう石巻線そして東北本線の電車は平日ということもあり、好きなところに席を取ることができました。
久々のローカル線はどこか懐かしく、「ゴットン、ゴットン・・・」の規則正しいリズムを耳にしながら、車窓から東北の冬景色を楽しみました。
車窓の左右どちらからみる景色も広い大地が連なり、改めて自分の住む長野は山国なのだと思い知らされました。
「一ノ関」から「新青森」へ
ここからは東北新幹線はやぶさ17号で新青森まで1時間20分、途中の停車は3駅。
一ノ関まで乗って来たのどかなローカル線とは違い、さすが静かで速い。
車窓から眺める景色の流れるスピードも当然速いのですが、東北の大地は長くしっかり見れるほど広かった!
新青森に着いてからのハプニング
新青森には予定どおりに到着しましたが、ここからが問題!
ここから2泊目の「鰺ヶ沢」まで、奥羽本線と快速リゾートしらかみ4号を乗り継いで行く予定でしたが、強風のため運休とのこと。
思わぬハプニング!
大雪で運休は納得しますが強風とは想定外でした。
その結果、新青森から鰺ヶ沢までは、大型バスの代行で急きょ行くことになりました。
鰺ヶ沢温泉の宿に無事到着
代行バスで鰺ヶ沢に向かう道中、外は横なぐりの雪が降っていましたが、あまりの風の強さに飛ばされ雪は道路には積もっていませんでした。
外は薄暗く、車窓からは青森県特産の広大なりんご畑が目に入って来ました。
ホテルグランメール山海荘には予定を1時間40分ほど遅れての到着。
代行バスは、電車で途中下車予定のお客さんがいる度に、荷物を降ろしたりで結構時間がかかりました。
鯵ヶ沢駅に、待機していたホテルのマイクロバスに乗って無事宿に到着することができ、ホッ!としました。
部屋は、日本海を一望できる海側和室でしたが、既に外は真っ暗闇で明日の朝のお楽しみとなりました。
鰺ヶ沢温泉 「ホテルグランメール山海荘」
お楽しみの夕食。
どのメニューも美味しかったですが、特に好きなときに好きなものを選べる ”バイキングコーナー” は、どれを選ぼうか迷う種類と重みがあり、大満足でした。
部屋は7階で12畳半の和室に広縁付きの贅沢な広さ。
シーズンオフも悪くないなぁ!
津軽三味線のライブ演奏
夕食後、ラウンジにて軽快な津軽三味線の生演奏がありました。
そう、このホテルの所在地は、青森県 西津軽郡 鯵ヶ沢町、津軽三味線の本場なのです。
曲の合間に、演奏者が話をされたのですが、話が長くなるに連れ何語かな?と聞き取れない部分も多々あり、日本も広いなぁ!、と思えたときでした。
三味線の演奏もさることながら、歌声も年季の入ったお見事な喉でした。
夏場は外国の宿泊客も多いらしく、1階のラウンジは一杯となり、階段を上がったところからも大勢の方が覗かれて演奏に釘付けとのこと。
翌朝ホテルの部屋から見た日本海
昨晩もずーっと風の音は台風並み。
昔から日本海は荒海の印象が強くありましたが、朝起きてカーテンを開けると、まさにそのとおりの海が目の前に広がっていました。
3日目は、しらかみ号で日本海オーシャンビューの旅
今日も風は強い。
ホテルをチェックアウトするときフロントで、天気が良くないので五能線に乗るのを止める、ここのホテルラウンジから目の前に見渡せる日本海で十分、と言ってる方もいらっしゃいました。
今回の旅は、鰺ヶ沢駅から五能線に乗り、日本海をオーシャンビューするのがメイン目的でした。
駅のアナウンスで強風のため運休になる可能性もあることを聞き、行き先を変更したほうがよいのか、迷いました。
その迷いを一掃したのが、灰色の重い雲の合間に、かすかに水色がかった空を見たときでした。
一度キャンセルした切符を又買い直し、指定席も取り直し(しらかみ号は、全車指定席)です。
9時55分発しらかみ2号は運休とならずに乗ることができました。
快速リゾートしらかみ2号からの眺め
日本海岸沿いを走るしらかみ号。
風が強いので、後から後から打ち寄せる白い高波は、時にいつも見ている雪の北アルプス連峰の山並みにも似て見えるほどの荒波。
12月の遠く広がる日本海はどんよりとして色見がなく、まるで水墨画の世界。
波打ちぎわにできた「波の花」
強風になるとしらかみ号のスピードは遅くなったり、ときに停車したりの五能線。
強風には参りましたが、晴れの天気では見ることのできない冬の日本海らしい荒海もまた迫力があって面白い。
強風により、東能代で途中下車
五能線しらかみ号の車内アナウンスで、強風のためしらかみ号は運休ということで、「東能代」で途中下車し、秋田へは、奥羽本線に乗換て行くことに。
秋田駅みどりの窓口で、指定席の変更
強風のため、途中下車して乗り換えたため、予定の秋田新幹線こまち28号に間に合わず、みどりの窓口に並んで、こまち32号に変更。
自由席ならそのままで問題ないのですが、指定席のため取り直しです。
予定が変更となった産物で、秋田駅では次の乗継まで時間のゆとりができ、昼食をとったり、駅を散策。
凛々しくもかわいい秋田犬が出迎えてくれました。
一つの電車の遅れが、次の電車にも影響!
一番あせった乗り継ぎは、仙台駅での乗り換え。
仙台から古川に行くための乗継時間がたったの2分しかない。
これに乗らなければ、古川から鳴子温泉に行く陸羽本線が、1時間後の電車になってしまう。
ただでさえ、予定をオーバーしてしまっているのにこれ以上遅くできない。
車掌さんに、どの車両から降りたら一番能率よく次に乗るホームにいけるかを尋ねてそのデッキで待機。
4泊5日分の大きな荷物が足かせとなりそう。
息をしていたかも定かでないくらいの急ぎ足で移動。
車掌さんに最短コースを教えていただいたお陰で、1分弱のゆとりを持って古川行きのホームにたどり着くことができました。
ヤレヤレ!
3泊目の宿、鳴子温泉にはかなり遅れての到着
19時08分発の古川駅からは、学生さんが多く乗りましたが、途中からはガラガラ空き状態に。
電車の向かい席もすっかり空席となり、暗闇の車窓には疲れた顔した年配の女性だけが映っている。
今まで向かいに座っていた若者と比べるつもりはないが、「年をとったなぁ!」
でも年をとったから、「大人の休日倶楽部パス」を利用できる特権もあるんだ!
鳴子温泉駅には、当初の予定より2時間余り遅れての到着。
駅前から徒歩3分のホテルなので歩いて行き、夜の8時ごろ到着。
みぞれ混じりの雨が降る駅前商店街はほとんど閉店状態で、チャカポカ光るイルミネーションが12月の駅前らしさを演出していました。
当初の予定では駅前のお食事処をピックアップしていたのですが、冷たい雨も降っていたので宿に行って温泉に入ることに。
チェックインしたとき、ありがたいことに、お夜食としておにぎりのご用意があるので、何時にお持ちすればよいですか?と聞かれ、思いがけない一言に ヤッタァ!!
おにぎりは夜の8時半にお願いしました。
温かいおにぎりはたいそうなご馳走に感じました。
鳴子温泉の大浴場と露天風呂
やわらかな乳白色の「源蔵の湯」は、硫黄泉で肌にうれしい湯。
この時期お風呂も貸切状態に近く、湯成分は今回泊まった中ではぴかいちでした。
朝食のとき、宿泊客の多さに驚く
朝障子を開けると、外は雪が降っていて、まるで日本画のような世界がそこにありました。
昨夜8時頃にチェックインしたときは、フロントは人気もなく静かなものでしたが、朝食のとき宿泊客の多さにビックリ!でした。
チェックアウト、外は雪降り
チェックアウトのとき、外は大きな雪が降りしきっていたので、ホテルの車で駅まで送っていただく。
車の運転手さんに、「温泉とても良かったです」旨の会話をしたとき、今年の湯質は特にいいみたいなことを話されていました。
自然に湧き出ている温泉にも波があるのでしょうか?
青森で見た雪は、細かく強風にあおられ横に降っていたが、鳴子温泉の雪は大粒で、素直に上から下に静かに降っていました。
さあ、明日は新婚時代過ごした懐かしの仙台。